TOM WAITSとの出会い

この男と出会ったのは東京に出てきてすぐ、もう30年以上前のことになる。渋い白人のボーカルを聞きたいと友達に言ったところ、この男の作品を紹介された。

渋谷のタワーレコードで安い輸入盤(レコード)を購入したのが始まりだ。その後、仕事の都合でNYに移った時も、タワーレコード本店でこの男のCDを買った事を覚えている。当時の私はプログレばかり聴いていたので、随分と嗜好が異なっていたが、とにかくたまに聴きたくなる。JoeCockerの嗄れ声とTomWaitsのだみ声は私のお気に入りだ。そういえば、Bluesの巨人たちは皆嗄れ声だ、でも、だみ声はいない。しいて言えば、Jazzの巨人LouisArmstrongだろうか。どちらにしても、渋い人ばかりだ。

TomWaitsといえばまず時代によって表現方法に変化が見られるが、今、聞き返すと一貫したMerody Makerとしての癖というか粋を感じる。彼のイメージは飲んだくれの放浪者としか言いようがない。映画「Down by Law」や「Ironweed」の彼の役そのものだ。根底はBluesだと思う、BluesをJazzやRock、NewWaveに載せて歌いあげ、時には語り替えている。

私は1970年代の彼の作品が好きだ。とりわけ Closing TimeとSmall changesが好きでよく聞いている。この頃はノスタルジーを感じ、いつ聴いてもよい意味で古くさい。1980年代にはいってかなり前衛的な要素が入り、多くのファンが失望したことだろう、しかし、Swordfishtromboneや有名なRain Dogは今聞いてもかなり格好良いし、色あせていない。ただ、1980年代後半から1990年代の作品は選ばないとかなり好き嫌いが分かれると思う。ミュージカル的な時には前衛的な作品が多く、私はほとんど聴かない。21世紀になってからはBad as Meが好きだ、めちゃくちゃ格好良い。かの、Keith Richardsが参加して話題になったらしい。KeithはTomをめちゃくちゃリスペクトしているらしい。そういえば、Norah Jonesも尊敬するシンガーの筆頭にTomを挙げている。映画で思い出したが、彼は役者としても一流だ、決してハリウッドスター的ではなくブロードウェイ的な名わき役だ、Bram Stoker'S Dracula(邦題・ドラキュラ)での名演技はかなり印象深かった。IronweedやOneFromTheHeartなど渋いにつきる。


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